手術方法はいろいろ。口の中を切開する方法もある
頬骨アーチインフラクチャーには、張り出した頬骨を削る方法もありますが、頬骨弓は薄い部分で約4mmから5mmなので、削るには限界があります。また、薄くなり過ぎると骨折しやすくなるため、通常は頬骨弓の一部を骨切りして、内側に転移させます。この方法によって、張り出した頬骨を約10mm引っ込めることが可能になります。しかし、頬骨弓の内側には側頭筋と下顎骨筋があり、口を開閉する際に重要な働きをしています。頬骨弓を内側に移動し過ぎるとに、大きく口を開けられなくなることがあります。
その他、外側からメスを入れるのではなく、口の中を切開する手術方法もあります。この方法では口の中の粘膜を切り開き、頬骨弓の前と後を一部骨切りして、頬骨弓を内側に移動させます。どちらの方法であっても、頬骨弓の移動には細心の注意が必要です。移動し過ぎると、手術後に皮膚にたるみが出る場合もあります。骨切りした部位は、純チタンプレートとスクリューによって固定します。純チタン性であれは、空港にある金属探知機に反応することもありません。
ダウンタイムの長さ
ダウンタイムは2週間ほどです。この期間中は、アフターケアとして運動はもちろんのこと、血流が活発になるようなことは全て避け、安静に過ごさなければなりません。もし神経麻痺やしびれを感じる場合は、すぐに執刀医に相談します。頬骨弓の外側には顔面神経の一部が走っているため、血行障害によって神経の働きが影響を受けると、額にしわを寄せるといった表情が作れなくなる場合があります。
名医としての評判が高い医師を選ぶことは当然ですが、手術後の、顔面神経麻痺などのリスクを避けるためには、アフターケアがしっかりしているクリニックを選ばなければなりません。