眼瞼下垂(挙筋前転法)は信州大学の松尾教授が考案した手術法で、別名「松尾式」とも呼ばれます。
眼瞼下垂(挙筋前転法)は腱膜性眼瞼下垂の改善に効果があるとされています。
腱膜性眼瞼下垂とは、瞼を開けたり閉じたりするのは眼瞼挙筋(がんけんきょきん)という筋肉と瞼の淵にある瞼板をくっつける眼瞼挙筋腱膜が緩んでしまい、うまく目の開け閉めができない状態になってしまう症状です。
眼瞼下垂(挙筋前転法)とは?
眼瞼下垂(挙筋前転法)は緩んでしまった眼瞼挙筋腱膜と瞼板を固定させる手術です。
具体的には上瞼の皮膚を切開し、たるみが多い場合は皮膚を切除、脂肪が多い場合は脂肪を切除します。そして挙筋や腱膜を短縮するようにして瞼板へ縫い付け、余った腱膜を切除するというものです。
眼瞼下垂(挙筋前転法)のメリットはなんといっても生理的改善が認められる手術ということです。
というのは、皮膚は切開しますが、眼瞼挙筋や眼瞼挙筋腱膜にはメスを入れません。(縫い付け後に余った分を切除するだけです)
眼にはミューラー筋という交感神経に深く関連している筋肉が存在し、ミューラー筋を傷つけることなく手術できるのは大きなリスク回避となります。
術法としては筋や膜を縫い付けるだけなので、自然治癒、生理的改善が大いに期待できるのです。
また、同時に理想的な二重瞼を形成することができるのも大きなメリットで、傷跡が目立たないというのも眼瞼下垂(挙筋前転法)のメリットの一つです。
効果とダウンタイムについて
術後の具体的な効果としては、目の開けやすさの改善、瞼のたるみの改善といった腱膜性眼瞼下垂の症状の改善以外にも、若返りや理想的な二重瞼、黒目が大きく見えるといった外見に関すること、それに頭痛や肩こり、眼精疲労の改善ということもみられます。
ダウンタイムは個人差ありますが、3日~2週間ほどで、腫れのピークは2~3日で徐々に落ち着いていくという人が多いです。
抜糸は1週間後ですが、手術翌日からシャワーや洗顔可能で、メイクは抜糸の翌日からです。