自家組織移植を使って隆鼻術などを行うこともありますが、自家組織移植は失敗した時にリスクが高い方法です。
自分の組織を使うので、体が異物反応を起こしにくいというメリットがあり、仕上がりも自然になるのですが、失敗した場合にはシリコンプロテーゼ挿入などと違い、簡単に除去することができないからです。
組織がくっついてしまうと綺麗に剥がすのが難しく、凸凹になってしまう可能性もあります。
プロテーゼ挿入に比べて調整が難しいというデメリットもあるので、単に鼻を高くしたいというのであればプロテーゼ挿入のほうが安全と判断されることもあります。
また、自家組織移植は自分の組織を移植する手術が事前に必要なので、何箇所も切らなければいけないので体に負担が大きいです。
手術時間が長くなれば麻酔の量も増えますし、作業も大掛かりになります。
費用も30〜60万円と高額なので、修正したい場合にお金が足りなくなってしまう可能性もあります。
手術の前に慎重に失敗例など検討すること
自家組織移植で使うのは、耳介や肋軟骨などの軟骨や、筋膜などの組織です。
この部位から組織を採取して、鼻先などに移植します。こうすることで鼻を高くできるのですが、失敗した時に修正が困難になるのが怖いところです。
プロテーゼは失敗しても正しく入っていれば抜き取って、ヒアルロン酸注入や新しいプロテーゼを入れるという修正ができますが、自家組織移植では組織が生着してしまうと簡単には除去できなくなります。
大掛かりな手術になるので、局所麻酔だけではなく手術中の意識がなくなる静脈麻酔を打つこともあります。
麻酔で意識を失うということで、鎮静、鎮痛、静止効果が高いですが、体を麻痺させている状態ですから、心臓などの器官に負担がかかります。
修正が難しいというのが一番厄介な問題なので、本当に自家組織移植を受けるべきなのかどうかを慎重に検討するようにしましょう。
クリニックの情報は、こちらの美容整形の相談所で集めることができます。
自家組織移植の失敗で「抜去が困難になる」ってどういうこと?
自家組織移植による美容整形は、抜去が困難になることがあります。
時間がたつにつれて、移植をした軟骨と体の組織が癒着してしまうため、場合によってはかなり困難な抜去手術になることがあります。
メスで大掛かりに切除をする必要がある手術をする可能性が高くなってしまうため、治療をした後に、新たなものを体に移植して取り換えるような治療をするときには、さまざまなリスクがあるため、注意をしていく必要があります。
軟骨の吸収が起こる可能性がある
軟骨を利用した自家組織移植による美容整形は、軟骨の吸収が起こる可能性があります。
体内に移植した軟骨を入れておくと、徐々に吸収されていき、場合によっては、移植した部分の組織が変形していく可能性があるため、リスクを考えていく必要があります。
医師に治療内容をしっかりと確認してから、治療を行う必要があります。時間がたってから軟骨を取り出す必要がある可能性もあるため、総合的にいろいろなことを考える必要があります。
鼻筋が太くなることがある
自家組織移植で行う鼻の整形手術は、鼻筋が太くなることがあります。
軟骨をいろいろな場所から摂取をして治療をするため、摂取した軟骨の大きさによって、鼻筋の仕上がりが大きく変わっていくことがあるため、治療技術が高い医師を探していくことが重要になっています。
また、鼻の仕上がりに関する希望を医師にしっかりと伝えていくことも大切になっていて、カウンセリングをする時間を十分に確保できる環境も選ぶ必要があります。
失敗してしまった症例の修正手術について
自家組織移植をした後、少し修正したいという希望が浮かんだ時にまず訪ねるべきなのはその手術をした病院です。
手術をした後に鏡を見て、事前に自分が思っていたのと違いがあるのが修正したい気持ちが起こるきっかけですが、自家組織移植の手術をしていったん腫れや内出血が引くまでに一週間、一応腫れが治まったと言えるまで一か月、さらに鼻の様子がだいたい固まってくるのに三か月はかかりますから、つまり修正したいと考える時点ではまだ「完成し切ってない状態」であることが多いのです。
なのでその時点では手術をした医師と一緒に様子を見るのが一番になります。
その病院で依頼した方がよいもう一つの理由は費用です。
もし患者が事前に言っていた希望と違っていたとか、術後すぐなのにすでに曲がりがある、などという場合には病院側が無償で再手術をしてくれる可能性があるからです。
なおその場合は、一度やってどういう点がイメージと違ったか細かく伝えることが不可欠です。
これらの点から、まず初めの病院を訪れるのが得策と言えます。
名医を選んで治療をしてもらうこと
自家組織移植による美容整形は、シリコンなどのほかの素材を入れる治療法よりも安全性が高い治療法とされていて、アレルギー症状などがほとんどない治療をしてもらうことが可能になっています。
人気の治療法であり、多くの治療実績があるような治療になっていますが、治療に関するさまざまな問題が起こることもあるため、名医を選んで治療をしてもらうことが大切です。
そのため、口コミなどを見比べていくことが大切です。
セカンドオピニオンの活用も
最初に手術をした医師に相談してみてもよく訴えを聴いてもらえなかったり、希望を言っても技術的にそれに応えてくれるものがないようだと感じたりした場合は、今後訪ね続けても良い方向へ向かうとは思えませんので、その場合はセカンドオピニオンとして、別な病院で相談してみるのもよいです。
中には、他の病院の修正手術に特化しているところもあります。
例えば鼻への自家組織移植の場合、修正するのはどういうケースで、どう再治療したらよいか、ある程度決まったものがありますので、それに特化した病院や医師は経験が多く、技術的にも優れていると考えられます。
また、セカンドオピニオンを求めてきた患者がどういうことで悩み、困っているかもよくわかりますので、相談にもよくのれることになります。
但し、自家組織移植の場合は月日が経つと組織が癒着し、いわゆる吸収された状態になりますので、移植した軟骨を除去したり、大幅に修正したりすることは医学上困難なことがありますから、そのことはそもそも初めの手術の前に確認しておくことが大事です。
当相談所では自家組織移植の経験も多い名医を紹介できますので、お気軽に相談なさってください。
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